⚫︎バケツバッグ2点、出来上がりました
- atelier-yazd

- 8月1日
- 読了時間: 6分
更新日:8月10日
異常な暑さになっておりますが、皆さま、無事にお過ごしでしょうか?
酷暑の中、黙々と鞄を作っておりました。
リュックの型紙を仕上げたものの、今この暑さの中、背中に背負う鞄はちと違うのでは?という結論に至り、兼ねてから自分が使いたいと思っていたミニバケツショルダーとミニバケツトートを製作しておりました。
一型目のミニバケツショルダーは、私自身がここ20年愛用していたフランス軍雑嚢袋で作った鞄の内装が遂に崩壊してしまったので、革タイプで作ってみよう!と、改めて型紙を起こしたものです。
長財布、iPad mini、携帯電話、ミニポーチ、キー類等が、しっかりと収まるサイズです。
表に見える箇所に、敢えて金具類を付けておりません。
ショルダーベルトの長さ調整は、鞄の内側の両サイドで行う形です。
なので、身体に当る金具も無く、見た目もスッキリしています。
底を四角にしているので、荷物の収まりが良いです。
ちょっと出掛ける時には、このサイズ感が丁度良いのです。
しっかりと口元を閉じたい時は、口元留めの革パーツで固定が出来るので安心です。
革パーツを固定して、口元を全開にしておく事も出来ますので、見た目もスッキリと荷物の出し入れもスムーズに出来ます。
そして、二型目のバケツトートバッグ。
こちらは、ミニショルダーバッグより、ひとまわり大きなサイズとなります。
先程のショルダーバッグよりも荷物を多めに入れたい人向け、そして、ショルダーベルトが背中にくっつくのは暑くて嫌!という方にピッタリの鞄です。
この暑さでそう思った自分が、今欲しい!と願った鞄です。
長財布、iPad mini、携帯電話、保温マグ、折り畳み傘、ミニポーチ、キー類がしっかりと収まるサイズです。ヤズドンの分厚い長財布で無ければ、もっとスッキリと荷物を収めて頂けます。
ショルダーバッグと同じく、見える箇所への金具は無く、底が四角い形状ですので荷物が安定して入り自立してくれます。
肩掛けも出来ますし、ベルト長さを短くしてハンド持ちもいけます。
大き過ぎず、小さ過ぎずのこのサイズ感が、思いのほか便利だと、モニター使用をして分りました。肩に掛けている際、電車に乗った際など、身体まわりの収まりがとても良いのです。
こういうトートは女性向きの傾向が有りますが、このデザイン&革ですと、男性が持って下さるのも良いぞ!と思っております。
昨今、セカンドバッグを持つ男性は随分と減りましたが、あのサイズ感で、男性が持っても不自然じゃ無い鞄を作りたいと思って来た人間なので、この鞄は男性にも是非試して頂きたいです。
そして、今回の鞄は、ショルダーベルト、ハンドルベルト、どちらも取り替えが効くかたちです。今回の革のバランス的に、小サイズの鞄にはショルダー形式、大サイズの鞄にはハンドル形式と思ってのセットにしています。
今回の分は、このセットなのですが、オーダーでお聞きする場合にはご希望のタイプに変更出来ます。
今回の使用革についてですが。
サンプルでは、柔らかな羊革を使用していましたが、本番では、獣害駆除の獣たちの革をなめしている『コモレビ』さんの鹿革を使いました。
きっとこの革が合うに違いない!と型紙を引いた時点で思ってましたが、ドンピシャでした。格好良いです。
コモレビさん、革をなめす技術が常に進歩しておられまして、今回の鹿革は、ボリューム感とコシ感はそのままに、粘りがしっかりと有る革に仕上がっています。
なので、内縫という(縫ってからひっくり返す)私が好きな手法がとても活きるのです。
そして、なにより革の表情がとても良い。
全体にしっかりとしたシボ感(シワ模様)が出ておりまして、革の力強さが凄く良い感じで出ております。しっかりとタンニン成分が染み込んだ革ですので、使うにつれて飴色に変化していきます。しかも、革に粘り感が有るので、クッタリしてきた時の表情が凄く良くなると想像出来ます。
元来、鹿革はしなやかな手触りと柔らかさが一番の魅力と思っておりましたが、コモレビさんの鹿革は真逆と言えましょう。
野生の鹿が生きてた時の力がそのまま宿ってる感じがします。
従来の鹿革も勿論良いですし、こちらの鹿革もまた凄く良いのです。
獣害革は、原皮に個体差があるので、同じ手法でなめしても出来上がる表情が常に違いますので、唯一無二の表情をしています。
特にこの革は良い感じに仕上がっていたものから更に厳選させて貰ったので、無茶苦茶良いです。姉弟子の特権かもしれません。ありがとうコモレビさん。
長々と失礼致しました。
商品の詳細は下記に記しております。
後程、ネットショップにあげる予定ですが、こちらをご覧になられて気になった方、気になる方は、どうぞ遠慮無くご連絡下さいませ。
◼︎バケツショルダー ¥72,000(税込)
・大きさ 高さ25㌢×口元開き21㌢×底横幅14㌢縦横幅12㌢×後胴ポケット高さ23㌢
・ショルダーベルト 幅13㍉×厚さ38㍉×長さ140㌢(95㌢〜131㌢まで調節可能)
・肩当て革 幅26㍉×長さ36㌢
・重さ 430g
・素材
本体 ヌメ鹿革(コモレビ獣害駆除鹿革)
ベルト革 ピットヌメ牛厚革(栃木レザー)
内装 グランジ64クロス 綿60%ナイロン40%塩縮加工生地
副財 金属ファスナー(朝日ファスナー)
金具 真鍮生地製ナスカン ギボシ ホック カシメ
◼︎バケツトートバッグ ¥70,000(税込)
・大きさ 高さ27㌢×口元開き23㌢×底横幅15.5㌢縦横幅13㌢×後胴ポケット高さ24.5㌢
・ショルダーベルト 幅13㍉×厚さ38㍉×長さ67㌢(38㌢〜59㌢まで調節可能)
・肩当て革 幅26㍉×長さ36㌢
・重さ 450g
・素材
本体 ヌメ鹿革(コモレビ獣害駆除鹿革)
ベルト革 ピットヌメ牛厚革(栃木レザー)
内装 グランジ64クロス 綿60%ナイロン40%塩縮加工生地
副財 金属ファスナー(朝日ファスナー)
金具 真鍮生地製ナスカン ギボシ ホック カシメ
◼︎ショルダーベルト(単体での価格)
・ショルダーベルトタイプ(肩当て付) ¥25,000(税込)
・ハンドルベルトタイプ(肩当て付) ¥15,000(税込)
コモレビさんの鹿革で作ったバケツバッグたち

大きさ感の比較

後側

底まち

横側

バケツショルダーバッグ全体

口元

後ろ側からの口元

サイド

後ポケット

内装

バケツトートバッグ全体

口元&サイド

後ろポケット

内装

口元をしっかり留めない時は、この様に革パーツを納めておく事が出来るので見た目もスッキリ、物も入れ易いです。

内側のベルト調整仕様 真鍮ギボシで長さを調整出来ます。

バケツショルダーの持った大きさ感。いつもながら伝わり辛いですね。

バケツトートの大きさ感

トートを肩がけしてみた所 無理な態勢で撮っているのでご容赦下さいませ

バケツショルダーの原型のフランス軍雑嚢袋の鞄 ええ味出てますが崩壊寸前です。





コメント