⚫︎ 畑の畝立て完成
今回は鞄のお話ではありません。
遂に庭の畑の畝立てが終わったので、その記録を残しておきたくて書いております。
私が今年からスタートしようとしているのは「菌ちゃん農法」なる、やや怪しげに聞こえる農法です。しかし、これが本当に画期的で面白い農法なのです。
ちょっと前までは、畑なんて興味すら無かった私です。
そんな私の自宅の庭に、丁度良いサイズの空地が有ったんですが、ここの土が強烈な粘土質で水捌けも悪く、一度、ご近所のおじさんに耕運機で耕して貰ったものの、忙しさにかまけて、結局は、雑草を伸び放題にして放置しておりました。
そこに、去年の初夏ごろ、母が畝を一本作って、夏野菜を植えて行ったのです。
これ私が世話していくの?ちょっと面倒やないかい、というのが正直な気持ちでした。
ところがどっこい、野菜が育ってくると、毎日ささやかながらも、新鮮な野菜が食せる有り難さとともに、野菜への愛おしさが、ほわりと生まれる様になって来ました。こんな気持ちは初めてです。
そうなってくると、もっと元気で美味しい野菜が作りたい!初心者&横着者にぴったりな畑作りをやってみたい!という欲求が生まれて来ました。まあ単純です。
そんな時、大変便利なYouTube師匠。
先ずは、畑スペースに嫌ほど生えていた雑草を切らずに全て堆肥化するという動画を上げて下さってる女性が居りまして、この動画を見て、夏の終わりに、早速、実施。
約1メートルは伸びていた畑の雑草を踏みしだき、そこに米糠と納豆菌水溶液をかけて、ブラックシートで覆って数ヶ月。
年末頃には、雑草も朽ちて、良い感じに土化して来ておりました。
粘土質な土もずいぶんと良くなって、かなり柔らかに。
ここに畑を作って行くぜ!という気持ちが更に高まり、さてどの方法が良いのか?と思案していた時、YouTube師匠が、「菌ちゃん農法」なる動画をやたら勧めて来たのです。
名称を聞くだけでは、「怪しい」という気持ちだったんですが、動画を一本見たら、「お!」となり、更に更にと見続けている内に、私の畑のやり方はこれや!となりました。
菌ちゃん農法は、佐世保に住む、菌ちゃん先生こと、吉田俊道氏が広めている農法です。
自然農法に限りなく近いのですが、本来の自然農法だと、土作りに、2、3年またはそれ以上、かかってしまうところを強制的に2ヶ月くらいで自然農法に近い土を作ってしまおうというやり方です。
無農薬、無肥料をうたっていらっしゃるのですが、何が肥料になるのか?というと。
畑の畝に丸太や、竹、雑草、枯葉、籾殻を入れる事で、畑に糸状菌なるものを爆発的に増やす事に重きを置いています。
その糸状菌は、窒素固定細菌というものとくっつくらしいのですが、そうなると、空気中の窒素を肥料に変えてくれて、糸状菌から野菜の根っこに栄養が運ばれる事で、めちゃくちゃ元気な野菜が育つんです。しかも、虫が嫌がるくらい元気な野菜になるんです。
最初は正直、動画を見ても半信半疑でした。
しかし、実際に試してみた人の動画が日に日に増えていって、またその野菜が美味しそうなのです。
「こんな野菜を食べてみたい!」と素直に思いました。こりゃ百聞は一見にしかずです。
何より、うちの庭と周辺の山に有るもの全てが肥料になるという素晴らしさ。
これまでは、雑草は刈ったら干して燃やす、竹は積んでおく、枯葉は放置、というサイクルが、打って変わって、野菜の肥料になるんです。資材の初期費用無料!なんと素晴らしい!
今週、ようやく畑に入る時間が取れまして、二日間かけて畝を仕上げました。
大小3つの畝、合わせて約10メートルほどですが、夏野菜を育てる事が出来れば御の字です。
菌ちゃん先生は、農家さんがこの農法に切り替えて広げてくれれば、農薬による土壌汚染、肥料による水質汚染を減らす事が出来るとおっしゃいます。
ただ、通常の農家さんは、なかなか慣行農業を変えることが出来ない、生活がありますから、博打は出来ないとの事。それは確かに。
ただ、いずれ来るであろう、食糧危機、物価高による肥料高騰も含めて、今が切り替え時だと、菌ちゃん先生は警鐘を鳴らします。
私の様に興味本意でスタートして、個人で実験的に作る人たちがもっと増えて、これが家庭菜園の当たり前になって、農家の皆さんに広がって行けば良いのにと思います。
世間では、ゴミ扱いされる木や雑草が肥料になる野菜作りが各地で成功して、土壌汚染や水質汚染も無くせるなら、こんな理想的なことは無いです。上っ面のSDGsでは有りません。
私自身は、土を触っている事が何より楽しいと知った事が、本当に大発見でして。
野菜大好き人間としては、こんな面白くて楽しい時間を過ごせて、尚且つ、美味しい野菜が食べられるという趣味が出来た事に感謝しきりございます。
終始、畑話で失礼しました。本日からまた鞄作りに戻ります。
菌ちゃんファームHP→
①先ずは幅1メートルの畝幅を取り、サイドに丸太入れの溝を掘ります。
水捌けの悪い土地なので、通常よりも、より高い畝を作らねばなりません。
②溝に丸太を入れていきます。2、3年、野晒しにされたもの、原木椎茸の廃ホダ木は糸状菌だらけで最高です。廃ホダ木の他に、何年も山に置かれた太い竹も入れてみました。糸状菌がいっぱい付いておりました。
③丸太に土をかぶせて、畝の上辺を平らにしていきます。
④畝の上に竹、硬めの雑草、枯葉、籾殻などを硬い素材から順に置いていきます。
年末に刈った、笹、セイタカアワダチソウ、籾殻をのせました。
⑤畝を平らにして、その上に1800幅のマルチを張ります。このマルチは、土の中の糸状菌を爆発的に増殖させる為のもの。2、3年して糸状菌が土にしっかり活着したら、外してOK!
そこからは通常の自然農法です。
菌ちゃん畝、完成です!
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