⚫︎ 10月です
朝晩の気温がぐっと下がって、秋が深まっていることを肌で感じる今日この頃です。
夏の疲れが出がちなこの時期、皆さま、無事にお過ごしでしょうか?
9月もなんだかんだで、あっという間に過ぎ去りました。
お客様のご注文品、メンテナンス品をこつこつと仕上げつつ、ご希望頂いた商品をお送りしたりする作業の合間に、急遽ご依頼頂いた特殊な小物などを製作したりしておりました。
月末、お客様へお引渡しした鞄をとても喜んで頂けて、9月も嬉しく有難いひと月でした。
皆さま、本当にありがとうございます。
そして9月は、ここ数年間、時間が無い事を言い訳に出来ていなかった旧型の型修正にやっと取り掛かる事が出来まして、これが大変良い時間でした。
手始めに、ボロボロ過ぎて展示品としてもかなり危うかった私物のフランス軍テント生地の「樹の実リュック(別名「夜の訪問者リュック」)」を約20年振りに全解体。
このリュックは3人でユニットを組んでいた時の展示会の際に作った鞄で、「自分が持ちたいリュックがようやく出来た!」と嬉し泣きした記念のリュックです。
先ずは解体したテント生地を洗いに掛け(内装生地はボロボロ過ぎて埋葬しました)、傷んだ革パーツを全取り替え。
このタイミングで、内装ポケット型など型全般に修正を掛ける事が出来まして、何年振りかで、持ち歩ける状態に生まれ変わりました。いや本当に嬉しいです。
新しいポケットの仕様の良し悪しは自らチェックしつつ、次の製作時に活かしていくつもりです。
これを口実に、秋からはちょっとづつ外出を楽しもうと思っております。
夏の暑さも相まって、梅雨以降、買い出し以外の外出をとんとしておりませんでしたので。
実は少し前に入手したインディゴ染めの日本製の極厚麻生地が有りまして。
これがたいそう良い生地なんです。
その生地をこのリュックに仕上げたくて、ここ何か月かうずうずしていましたので、今月こそは取り掛かるつもりです。無事に仕上がった暁には、改めてお披露目出来ればと思っています。
前述の「樹の実リュック」を再度見直し出来た際にも、月末にお客様の元へ嫁いで行ったオーダーの「フロントポケットトート」を製作した際にも感じた事ですが、私は鞄が本当に好きなんだなあと改めて思います。
実は今年、玄関ドアを新しく作って頂くにあたり、作り手の方と話し合いをする中で、先ずは自分の事を突き詰めてからデザイン画を起こせ!という指令が出ているのです。
「ん?」という気持ちでしたが、一筋縄ではいかない方なので(腕は絶大に信頼しております)、ずーっと製作しながらも頭の何処かで自分の事についての思考を巡らしておりました。
で、結局のところ、「私は鞄が作れていれば、むっちゃ幸せ♪」という馬鹿みたいに単純な結論に至った訳です。只の鞄馬鹿ですという意識は有りましたが、結論として、そこでした。
本当にありきたりな事かもしれませんが、ひとつひとつ、じっくりと、素材の良さをめいいっぱいに引き出してモノを作り上げる事が、何より自分が自分で有る事に繋がっているのです。
これまで出張イベントが多かった際には、通常掛かる日数よりも製作日数をかなり短縮して製作していまして、これがストレスの元でも有りました。
とはいえ、イベント出展にはある程度の数が必要になりますので、とりあえず、ひたすらに製作に日々を費やす訳です。製品のクオリティは下げずに日にちは短縮して製作する。
そうなると、必然的に身体と精神が擦り減り気味になっていく事になりまして、それが年月積み重なって、今の休養期間に入ってる理由のひとつでもありました。
その事を考えると、今年は本当にじっくりゆっくりと物作りと向き合う時間が取れておりまして、無茶苦茶、心身ともに健全なのです。
なにせ鞄作りが無茶苦茶楽しいのです。
今はそれが幸せだと言える自分が居る事に本当に感謝です。
長々と失礼いたしました。
今月は、新素材の「洗える鞄」は出来ておりませんが、まわし生地バージョン1点は追加で出来ております。まわし生地、最後の1点です。
ネットショップを立ち上げていれば、在庫状況も写真での確認も取って頂き易いのですが、まだ出来ておらず大変申し訳ありません。
実は、来月から工房内の壁に漆喰を塗って撮影スペースを作っていく予定ですので、もう少し気長にお待ち頂ければと思います。
「洗える鞄」の在庫状況をお問い合わせの場合は、遠慮なくお伝え下さい。
工房内では、ご覧頂ける様にしておりますので、ご来訪をご希望の方は、こちらも遠慮無くお伝え下さい。
mail → atelieryazd@gmail.com
TEL → 0595-51-7726
余談ですが。
中東情勢がこれ以上に荒れる事が無いように望みます。
少しでも穏やかに日々が過ごせますように。
お客さまオーダーの「フロントポケットトート」。
お引渡しが無事に済みましたので、お披露目を。写真が下手なんで伝わり難くて申し訳ありません。自分で言うのもなんですが、むっちゃ格好良いです。
通常はイギリス製オイルドコットンをポケットに使用するのですが、今回はお客様のご希望でクードゥー革を前胴と後胴の両方に使用した特別バージョンです。
今回は、前後同型のポケットにしているので、どちらの面を見せてもOK!
約20年ぶりで全解体&メンテナンス&革パーツ交換を施した私物の「樹の実リュック」。
フランス軍テント生地、かなり汚れておりましたが、洗うと復活しました。
今ではusedでも手に入り辛くなっておりますが、やっぱり良い生地です。
「樹の実リュック」の内装ポケットを修正しました。
背面のファスナーを後ろ手で開けつつ、財布などを入れる事が可能なポケットに変更。
さて使い勝手や如何に。
裏庭の柿の実を毎日取りに来ていた、丸々と太っているアナグマ。
木に登れないので、「取るか、落とすかしてくれ!」と、最後には窓際まで来て私にねだる様になりました。警戒心の無い子です。
狸、猿、アライグマ、ヒヨドリが連日、来ておりました。
雑草たい肥場所で、勝手に地植えで増えてたゴーヤたち。
プランターでは殆ど出来なかったのに、地面の土の力って凄いですね。
菌ちゃん農法の畑の現状です。
そろそろ秋の種を植えねばいかんのですが、夏野菜がまだ健在です。
オクラとモロヘイヤ、空心菜が茂っております。
奥には、つるくびかぼちゃが実を付けてきてます。その奥には菊芋が。
今月は、新しい畝を一本作ります。
庭を散歩して飛散する鷺どん。
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