●移住致しました
- atelier-yazd
- 2022年2月17日
- 読了時間: 4分
更新日:2022年2月18日
2月頭から新天地に移住致しました。
引っ越して直ぐに浜松でのイベントが入っていたので、先ずは仕事優先で、工房と寝床のみを突貫で作り、その後は、住みながら少しづつ手を加えている状況です。
新しい家は、名張市のお隣の伊賀市で、里山風景の広がるのどかな地域です。
滋賀県に隣接していて、ちょっと車で走ると直ぐに滋賀県に入ります。
名阪道の上柘植インターが直ぐ傍なので便利な場所でも有ります。
昨年の夏に売主さまとご縁が出来たこのお家。
売主さまのお爺様が大工さんだったということで、その方が建築しただけあって、本当に立派な材で、とてもしっかりとした作りで建ってくれているのを見た時に、ちょっとやそっとではへこたれない!というたたずまいに惚れたのです。
とはいえ、実際に移ってみて、最初は茫然としておりました。
15日間ノンストップで荷物を捨て&移し続けた引っ越し作業の疲労がたたった上、新天地の寒さが半端では無かったのです。
なまじストーブを点けた位では、この大きな家の部屋は暖まらない。
保険として考えていた作業部屋のエアコンがその時点で作動していなかったのと、仕事場の動線重視の為、作業スペース側の建具も外していたので、隣の部屋の立派な欄間から冷気が入る。夏ならきっと「良い風♪」と言えたと思いますが、冬は完全に命取り。
こりゃ駄目だ!と、働かない頭で最初の三日間はひたすらに間仕切りカーテンを縫いまくりました。
移住四日目、伊賀市役所にて移住コンシェルジュさんと直接お会いしてお話出来た事にホッとして、カーテンを付けたことで少しだけ部屋が暖まる様になったタイミングでエアコンの電気配線が繋がり、段々と手が暖まったところで、ご近所さんからお電話が。
その夜、晩御飯をご馳走して頂き、薪ストーブで暖めて貰って、ようやく血の気が通って正気に戻りました。
その際に移住先の区の皆さんにご挨拶を出来ていない事を指摘されて「はっ!」とし、翌日、近くの道の駅で地元農家さんの苺を箱買いして、一軒づつご挨拶まわりが出来ました。
この時点で移住の手続きも出来ていなかった次第です。ボケ倒しです。
そんなこんなでバタバタと移住手続きやらイベント準備に入ってしまいましたので、引っ越しと移住の記憶もやや飛びがちなのですが、イベント出張前に車がパンクしてみたり、その後、トイレが詰まったりと、生じるトラブルに、もはや笑って対応出来るメンタルになってきました。
ご近所さんの伸さんと清美さんご夫妻に言われた事ですが、「今が底辺、これから春がきて暖かくなって気分も上がるだけ!」。確かに!と納得。
この半月、色々有ったなと思い返しています。
時々、夜になって庭に出てみるのですが、木々に囲まれて街灯も無く、月の無い夜なんかは、本当に真っ暗で、木が揺れるざわざわとした音が聞こえるだけ。夜が迫ってくるみたいで、怖いくらいです。寒さも町とは違い、骨に凍みる感じです。
別に綺麗ごとを言う気は無いんですが、人間はこういう自然に対する根源的な畏怖を体感するのは大事かもしれないと思っています。
ちょっとやそっとじゃめげないメンタルが育つというか、何か根っこが強くなる感じがしております。
最初は、「あれもこれも出来てない!」と焦ってジタバタしてましたが、寒さはここが底だろうし、とりあえずは越してこれたので、立派な家が有るんだから、後は住みながらボチボチ改善して整えようという気持ちになっています。
疲れ切っていたり、寒さだったりの極限の状況になると、正しい判断が出来ないし、人間っていうのは本当に無力だな~としみじみ思ったこの半月。相談や話を聞いて貰える場や人が居てくれる事が、本当に有難かったです。
ひとりで出来る事、ひとりでは出来ない事が有る、という単純な事を知れた50歳になる年。
助けて下さった皆さん、本当にありがとうございました。
そして、今後もどうぞ宜しくお願い致します!
色々と有って、仕事が遅れがちですが、ようやく新しい仕事場での動線も見えて来たので、ぶいっとエンジンをかけております。
お待ち頂いている皆さま、どうぞ今しばらくお待ちくださいませ。
そして、ショールームスペースにも手をつけていきたいです。
ぼちぼち進みます。
築約50年の木造建築。本当にしっかりとした作りで建っていて、殆ど傷みもありません。
13部屋+蔵2棟、とても広い!なので冬は寒い(笑)そのかわり夏はとても涼しいのです。
玄関先には、回収待ちの畳さんが居られます。ごめんなさい、畳さん。

庭の奥には琵琶湖の地層が。

地層の右手には立派なトンネルが!売主さまのお父様が年月かけて自作したものです。
自力とは思えないクオリティ。
トロッコでも走っているのでは?と最初は本気で思いました。

トンネルを抜けると…椎茸の原木が!私のキノコ食糧庫です。美味い♪

そして、鯉の池。
湧き水の池なので、機械は一切ついておりません。
自然の浄化作用で、今、冬の水は澄んでいます。
鯉さんは、池に落ちる虫やトカゲを食べて生きていけるそうです。
この間、久し振りに餌をあげてみたら無視されました。
庭は無茶苦茶広いんですが、蔵と池に挟まれている道が、車幅ぎりぎりアドベンチャー!
いずれ、どないかして、道を拡張するつもりです。

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