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執筆者の写真atelier-yazd

●傾き工房の事


地元はまだ少し寒いので、桜はなかなか咲きませんが、外に出るともうすっかり春の空気になっています。


ただ、世の中は、新型ウィルスの件で、なんだか空気が重く、こんな田舎でも、マスクはずっと品切れで、店頭に並ぶ紙類が薄いなあと感じます。

流行病や、それにまつわる噂というのは、こうも世の中を変えてしまうものなんだなあと、薬局の棚を眺めて思ったりする日常です。


そんな最中に、この傾き工房まで、足を運んで下さるお客さまが幾人かいらっしゃって、本当に有り難い限りです。

改めまして、お越し下さいました皆さま、本当にありがとうございます。



こんなタイミングでなんなのですが、もう朽ちてもおかしく無い、この工房の事を朽ちる前に書いておこうと思います。


この工房を開いてから、丸8年が経ちまして、来月から9年目に入ります。

開業した当初は、ご来訪をお勧めもしていたこの工房なのですが。

入る際に大家さんから築100年といわれていた、入る時から傾いていた建物は、この8年の間に傾きは更に増し、時には羽蟻や白蟻とも闘い、色んな箇所に老築化も進みました。

ここ最近は、建物だけで無く、工房と道路との間の側溝に掛かっていたコンクリートの橋が、ところどころ、陥没していくという、大掛かりな落とし穴状態も発生して、配送のお兄さん方を怖がらせる状態に陥っておりました。


そこを大家さんに相談したところ、古い鉄板を裏返して、橋に掛けるという、思った以上に雑な対応をされてしまい、「これが危険だ」と告げると、立ち入り禁止のコーン(大家さんの名前入り)と重しのブロックが、ゾロリと並べられてしまってる有り様で。見た目はもう廃屋です。


ただ、コンクリートを自力で直す事も、木の橋を掛ける事も、かなりハードルが高く、イベントスケジュールに追われて、通常は、この様を見て見ぬふりをしている状況でして、そんなこんなで、いつしか、積極的にお客さまをお招きする空気からは、遠ざかっている昨今なのです。

しかし、いざ、お客さまが来られる!という状況になると、改めて、この状況を冷静に眺めて、苦笑してしまうのです。



思い返すと、この物件が見つかるまでは、本当に紆余曲折が有りまして。

最初に見た時点で、ボロ過ぎてここが使える場所になるのかも怪しいところだったのですが、「もうここしか無い!」と、切羽詰まって辿りついた場所でも有りました。

見つけた後は、ひとり、夜中まで壁の漆喰を塗ったり、杉板を電鋸でカットしながら、床貼りをした事が懐かしく思い出されます。

割と住宅街の中に有るのですが、昼間は爆音で音楽を流しても、夜な夜な作業していても文句が出ないという、有り難い場所でもあるのです。

何より、自分だけの仕事場が得られるという事が、とても嬉しかったのを今でも思い出します。

こんなボロ屋ですが、ここが有ったおかげで、これまで仕事をやって来れましたし、お客さまをお迎えして、ご注文をお受けする事が出来たり、ここ何年かの自分を支えてくれた愛着の有る場所なのです。

改めまして、ありがとう、工房よ。


そして、この工房までお越し下さった皆さま、本当にボロくて、がっかりさせてしまい、申し訳無いです。ですが、お越し頂ける事は、とても嬉しいのです。

こんな場所ではありますが、このコロナ騒ぎが落ち着いた時には、宜しければ、また遊びにいらして下さい。



長々と垂れ流し状態で書いてしまいました。

大の苦手な確定申告の書類を、ようやく仕上げられたので、ちょっとホッとした開放感もあります。コロナに感謝したくは無いのですが、今年は提出期限が延びたので助かりました。

デスクワークは、本当に苦手です。

そして、確定申告の経費項目を眺めて、今年も落ち込みました。



明日からは、オーダー製作とイベント準備の製作モードに入れます。

次は、真っ直ぐ建ってる物件に、そして、ご縁が有る物件に出逢えるまでは、今しばらく、傾き工房にて頑張ります。



最後に、今、切に願うことを。

早く世界中のコロナが収束しますように。

ロクでも無い対応しかしない現政権にバチが当たりますように。

全うな生き方をしてきた人間の意志が報われる世の中になりますように。


ボヤくというよりは、叫びたいことでしょうか。 普段、余り政治的な事は、書かないのですが、ここ何年かの政権の在り方について、不満と憤りが有ります。

こういう政治的な話を書くと、面倒な人とか、左の人など思われたりするかもしれませんが、私自身は、右とか左とかの思想はありませんし、贔屓の政党もありません。

ただ、今の政権おける大臣や官僚たちは、余りにも酷いと思っています。

本来ならば国民を守る為に居る筈なのに、その資質がゼロ、そして、人間としての資質もゼロと思える人たちが多過ぎます。

べつだん、大きな事を言いたい訳ではありませんし、自分の考えが全て正解とも思っていません。

ですが、こんなご時世だからこそ、世の中の流れが、おかしいと思ったり、これはどうにも間違っていると判断出来る人間で居たいと思います。



とはいえ、怒ってばかりいると、人間が腐ってしまいますので、とりあえずは目の前に有る出来る事を地道にやりつつ、心穏やかに過ごせる様に、日々を過ごせたらと思って生きています。

どうでも良い話ですが、最近、酒粕を美味しく頂く事にハマっておりまして。

地酒の酒粕にサルタナレーズンを練り込んで、レーズンバターの様な姿にしてラップで巻いて、冷蔵庫に一晩置くんですね。

これが、レーズンの風味が移った酒粕がクリームチーズみたいになった上に、少し柔らかくなったレーズンとが、絶妙な味わいとなるんです。

スイーツなんだか、酒のアテなんだか、よく分かりませんが、酒粕とレーズン好きには、堪らん一品です。

そして、今、無性に犬と戯れたいんです。

わしゃわしゃーと、ムツゴロウさんばりに、犬と遊びたい気分です。

月一の家賃の支払いの際に、大家さんちの芝犬3匹と戯れるのが、唯一の楽しみでなんですが、今月は、毎週、戯れたい気分です。

どうでも良い話でした。



工房玄関。ちょっと良い感じに写ってしまった奇跡の1枚。

陥没したコンクリ橋の上に鉄板とブロックとコーンが。何が危険か?もはや不明。

玄関先のサンプル展示スペース。

工房内です。裁断中です。















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